オリーブオイルの分類(IOC※規格)
International Olive Council(IOC) という国際機関はオリーブオイルの定義を、「オリーブ樹(Olea europaeaL.)の果実のみから採油されたもので、溶剤の使用、再エステル化等の処理を一切行わずに採油されたオイル。
他のいかなる種類のオイルも混入してはならない。」と定めています。
さらにそのうち「バージン・オリーブオイル」は、「オリーブ果実から、特にオイルの変質をもたらさない温度条件下で機械的または他の物理的な方法だけで得られたオイルで、洗浄、デカンテーション、遠心分離、濾過以外の処理を行っていないもの。」と規定されています。
ここで「バージン・オリーブオイル」という分類がでてきましたが、IOCによって、オリーブオイルは9つに分類されています。この分類は、「化学分析」と、人間による「官能検査」によって行われます。
下図が酸度を基準にした分類で、(1) ~ (4) がバージンオリーブオイル、(5) ~ (9)は精製工程を含むオリーブオイルです。
※IOC:International Olive Council (国際オリーブオイル理事会)※バージンオリーブオイル
オリーブの果実のみを、単に圧搾もしくは他の物理的な方法により得たオイルで、水洗・ デカンター・遠心分離・ろ過以外の工程を経ることはない。
バージンオリーブオイルはその品質によって、「エキストラバージンオリーブオイル」「バージンオイル」「オーディナリーバージンオリーブオイル」「ランパンテバージンオリーブオイル」の四つのグレードに分けられます。このうち「エキストラバージンオリーブオイル」は、このもっとも厳しい品質規格に合格したバージンオイルの称号であり、酸度の低さだけでなく、官能検査において風味もフルーティなもの、欠陥のないものと認められたオリーブオイルのみが名乗ることができます。この下に「バージンオリーブオイル(狭義)」そして「オーディナリーバージンオイル」さらに一般にはこのままでは食用に用いられない「ランパンテバージンオイル」と続きます。
精製オリーブオイルの定義
このランパンテバージンオリーブオイルを原料とし、これをもともとの中性脂肪(トリグリセリド)の構造に変化を起こさない条件で精製処理したものが「精製オリーブオイル」と呼ばれます。原料自体は(広義の)バージンオリーブオイルですが、脱酸、脱色、脱臭といった油の精製工程を経ることで、香りや風味、色味が失われ、また、各種の微量成分も大幅に減少してしまいます。そのため、バージンオリーブオイルと比べ
ると比較的酸化しやすくなってしまします。
精製オリーブオイルはほとんどは無味無臭です。これにバージンオリーブオイルを配合して風味付けしたものが狭義の「オリーブオイル」と呼ばれるものです。以前は「ピュアオリーブオイル」と呼ぶこともありましたが、現在は「オリーブオイル」と呼称を使用するよう勧告が出されました。
この「オリーブオイル」は、エキストラバージンオリーブオイルの配合量を調整することで風味の深さをコントロールすることができ、より、エキストラバージンオリーブオイルの配合量が多いものを「リッチオリーブオイル」少ないものを「ライトオリーブオイル」と呼んでいます。
オリーブポマスオイルの定義
オリーブオイルの搾り粕から溶剤抽出などの手法で得られたオイルは「オリーブポマスオイル」と呼び、日本では「オリーブ搾り粕オイル」と表記します。以下「オリーブポマスオイル」と表記します。
「オリーブポマスオイル」は、溶剤のような薬品を使って作られた油はあくまでも工業用であるとして IOC はこれを「オリーブオイル」と表記することを禁止しています。
また、ポマスオイルの溶剤が除去されたものは「クルードオリーブポマスオイル」と呼ばれ、これを精製したものが「精製オリーブポマスオイル」となり酸度を 0.3%以下にまで落とすことができれば食用油として販売することが許されている国もあります。市販品では、(狭義の)「オリーブオイル」のようにバージンオリーブオイルを加えて風味づけしたものが「オリーブポマスオイル」と定義されています。
日本の市場に並んでいるもののほとんどは、「エキストラバージンオリーブオイル」と(狭義)の「オリーブオイル」です。
近年、オリーブオイルの高騰により「ポマスオイル」に注目が集まっていますが、上記の通り「オリーブオイル」と「ポマスオイル」は全く別物であり、当社でも扱っておりません。
オリーブオイルをお探しの場合は、「エキストラバージンオリーブオイル」「オリーブオイル」をお勧めします。
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暮らしの中にオリーブを -日本オリーブ株式会社-
1942年に岡山県牛窓町でオリーブ園を開園し、1992年からはスペインにも自社農園を持ち、使用感と素材にこだわる自然派化粧品とオリーブオイルを誠実につくり、お届けしています。
日本オリーブの食用オリーブオイル
商品名 |
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特徴 | 単一品種 若々しいグリーンフルーティ風味 |
4品種をブレンド フルーティでコクがある |
収穫後8時間以内に搾油 青りんごの香りと、やさしい甘み (2021年度産) |
精製オリーブオイルに EXオリーブオイルをブレンド |
くせのない精製オリーブオイル | オリーブオイルでにんにくと唐辛子の 風味を引き出した香味油 |
用途 | 生食がおすすめ パン・野菜・果物など/和食にも |
生食がおすすめ 全粒粉のパン・野菜・果物など |
生食がおすすめ オールマイティな用途に |
加熱調理用 地中海風の調理に |
加熱調理用 和・洋・中を選ばず、毎日の料理に |
アヒージョやぺペロンチーノ 炒飯や料理の隠し味に |
容量 | 180g/450g | 180g/450g | 450g/450g2本入り | 180g/450g | 180g/450g | 180g/450g |
レビュー (22年4月) |
瀬戸内の美しい島々を見渡す丘にある「牛窓オリーブ園」がわたしたちの活動拠点です。約2,000本のオリーブが茂る園内にはハーブ園や幸福の鐘の丘などがあり、家族でくつろげる観光スポットとしても知られています。山頂にあるショップには当店で販売されている化粧品、食品、オリーブの鉢植えなどが並び、展望台からは周囲の景色をぐるりと360度眺めることができます。初夏に咲く白いオリーブの花、秋に色づくオリーブの実、そして年に一度、大勢のお客様でにぎわう収穫祭と、四季折々の表情を楽しんでいただけます。
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今まで口にしたオリーブオイルと違って、食べづらいですが、身体に良いと考え、もう少し食べ続けようかと思います。
オリーブポマオイルをス―パ―で買いました。
安いと思い買いましたがちょっと心配になりました。
炒め物、揚げ物に良いと書いてありますが大丈夫でしょうか?
因みに原産国ポルトガル
輸入元神戸物産です。
まだ使用していません。
「オリーブポマースオイル」は、1回オイルを絞った後のオリーブの搾りカスから溶剤などを使用し再度絞りだしたオイルを精製し、バージンオリーブオイルを加えたオリーブオイルです。
食用に販売している「オリーブポマースオイル」は、エキストラバージンオリーブオイルのような豊かな風味や健康成分は望めませんが、安価でクセが少ないのが特徴です。
仰られているように、通常、炒め物、揚げ物など加熱用として、サラダ油のように使用されているようです。
当社では、この「オリーブポマースオイル」を取り扱っておらず、上記に記載いたしましたのは一般的な見解です。
品質など具体的に心配なことがございましたら、詳細は購入元へお問い合わせされることをお勧めいたします。
ポマースオリーブオイルは、ヨーロッパでは非食用ですが、日本では
まだそれが知られていないので、ポマースオリーブオイルを精製した精製ポマースオイルにちょっとだけエキストラバージンオリーブオイルなどを混ぜたものが、オリーブポマースオイルとして販売されています。オリーブオイル本来のおいしさがほぼないようなポマースオイルを精製したオリーブオイルはわざわざ使用する意味はないと思われます。