発酵コスメってなに？

日本オリーブも2021年ついに発酵成分を用いた化粧品「発酵コスメ」の「オリーブマノン　エスペランサ　エマルシオン(以下、エスペランサ)」を発売しました。
「発酵コスメ」という言葉を数年前からしばしば耳にするようになりましたが、この「発酵コスメ」とは一体何なのでしょう？
ご紹介いたします。
 

1.発酵コスメとは

同じような作用をする言葉に「腐敗」とありますが、有機物に微生物が作用して人間に有用になれば「発酵」、そうでなければ「腐敗」ということです。

日本は高温多湿で微生物が発生しやすい環境であったため、酒、味噌、醤油など発酵食品がうまれました。
1866年のパスツール(フランスの生化学者・細菌学者：1822～1895年)によりワインの低温殺菌技術を見出された300年も前に、日本では、日本酒に発生する火落ち菌を火入れにより死滅させる技術を用いていたなど、世界的に見て発酵技術の進んだ国でした。

その発酵の作用で生み出した美容成分を基礎化粧品に応用したものが「発酵コスメ」です。

2.なぜ、発酵コスメ？

では、なぜ発酵コスメが取り上げられるようになったのでしょう？
発酵コスメの歴史は意外にも古く、ヨーグルトで有名な乳酸菌はローマ時代にはスキンケアに使われていたともいわれており、また、日本でも日本酒（麴）を使った化粧水や味噌パックなど発酵食品をスキンケアに使用してきました。
昔から身体にも肌にも良いものが含まれていると使われてきたのです。
肌につけるものなので、やはりそのような歴史があると安心感がありますね。

オリーブの葉を原料に黒酵母によって代謝されたエキスを使用しています。
この成分にはビタミンC、 ビタミンEや今までのオリーブ葉ポリフェノールよりもはるかに高い抗酸化効果が認められました。
そのため、酸化肌ストレスが原因でおこるスキントラブル、ハリ・弾力の低下、肌荒れに効果を表すことが期待できるのです。
この成分も、今まで未使用だった天然素材の可能性を発見した活用した例です。微生物の発酵の結果、思いもよらない高い価値ある成分を見出すことに成功したのです。

また、化学的に作られた成分は単独のたった一つの成分ですが、発酵コスメに使用されるエキスは微生物が生み出したものなので、例えばアミノ酸や糖、ビタミンなど、フォーカスしている注目成分のほかに多くの美肌成分も含まれます。
肌はたった一つの栄養で整うことはありません。
複合的な成分や要因が美肌を作り上げるため、多くの成分が含まれた発酵エキスの可能性が注目されています。

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3.発酵コスメの良いところ

発酵コスメのメリットは何でしょうか？
やはり前述のように、肌へ高い効果が得られる成分が最大のメリットであり、食品や自然のものが由来になっているという安心感もあるでしょう。
発酵コスメの成分は保湿力が高かったり、美白に特化していたりとエイジングケアに嬉しい基礎化粧品が多いです。
年齢を感じている方には特に注目して欲しいアイテムです。

4.微生物はどうなっているの？

発酵コスメに使用している発酵エキスは微生物によって作られます。
しかし、微生物をそのまま化粧品に入れてしまうと発酵が進みすぎたり思わぬ反応を起こしたりしてしまうので、殺菌などで除去されています。
発酵コスメの中に生きた微生物がいることはありません。

5.まとめ

微生物の代謝を利用して作る発酵コスメは今後の期待の大きいコスメです。
今までなかった可能性が得られるかもしれませんので、スキンケアに期待大です。
ただ、普通の基礎化粧品と同じく自分の肌に合う合わないがあるので、選び方は期待する効果と自分の肌質と相談して決めましょう。